きつねの窓
二年程前の展覧会で、藍染めの作家さんとご一緒しました。その方の指をみたとき、思わず、「窓作ってみてもらえませんか?」
と言ってしまいそうになりました。爪まで真っ青にそまった指は、まさに、ききょうやさんで染めたみたい。この物語を思い出して、「ねぇねぇ、oさんの指って、すごい指かも!」と夫に興奮して話したのを覚えています。この物語はひとりの猟師が、子きつねを追いかけて、一面桔梗の花畑に迷い込むところから始まります。そこにはききょうやという一軒の染物屋が・・。「ゆびをそめるのはとてもすてきなことなんですよ。」人間に化けた子ぎつねに言われて、桔梗の汁で、青く染まった、子きつねの指で作った窓をのぞくと、そこには、昔、鉄砲でうたれてしまった、子きつねのお母さんが見えたのです。猟師は鉄砲とひきかえに懐かしいあの子や、子供のころの景色が見える、素敵な青い指を手に入れますが・・・・。
安房直子さんの本に出会ったのは、小学生の頃だったと思う、いま読み返してみても、夢中になってしまう。全ての作品に、広がる独特の美しく幻想的な世界は、私の憧れでもあります。ずっと読み継がれていってほしい、そんな作品です。



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